travel

黒檜山 赤城大沼 Mt.Kurobi,Lake.Ono by SHIMPEI

今年1月半ばに向かった赤城山。
年末の那岐山のような姿を想像して向かった黒檜山は、年明け以降暖かな陽気が続いた為山道に雪は少なく、期待していた様な雪に埋もれる登山を楽しむことが出来なかったけれど、その代わりに麓の大沼では思いもかけない珍しい物を見る事が出来た。

年始以降気温は低いながら雪の降らない日が続いた為、全面が凍った大沼では湖底の植物等からでるメタンガスが水面に上がる途中で凍る現象である、「アイスバブル」が雪で覆われることなく綺麗に見られたのだ。
僕らが黒檜山に登った丁度数日前から、大沼の氷が規定の暑さを越えたことが確認されたため、ワカサギ釣りが解禁になると共に自由に氷上を歩ける様になっていた。

アイスバブル。
その言葉の単純さとは裏腹に、見た目のインパクトと層になったその複雑な構造に実物を一目見てすっかり高揚してしまい、帰りにちょっとだけ見て帰るつもりが最終バスの時間ギリギリまで凍った湖面の上で夢中になって写真を撮っていた。
そもそも天然の氷の上を歩くという事自体新鮮で、ツルツルと滑りそうになりながら広大な大沼をあっちこっちと歩きまわって、顕微鏡で覗いたような、はたまた広大な宇宙空間のような氷の表情を追い求めていたらあっという間に時間が過ぎてしまった。

ワカサギ釣りも終わる夕方の時間とあって人もまばらになった大沼は、夕陽を反射する湖面と何処からともなく聴こえる氷の鳴く妙にSFチックな音が、場所も時間も綯い交ぜにされた妙な空気を醸し出していた。