台中国家歌劇院 National Taichung Theater / by Shimpei Miyata

台中に2016年9月にオープンした台中国家歌劇院へ訪れた所、あまりに凄すぎたため別に纏めます。とか言って、また静かになかったことにするところだった。危ない危ない。台湾旅行自体の概要はこちらから。
ここに来る為だけに台湾へ来るのもありだと思ったくらい見所の多い建物でした。

設計は伊東豊雄氏によるこの施設。用途としてはオペラハウスということで、内部には大中小の劇場があり、国際的なパフォーミングアートの拠点となるべく建てられた複合施設とのこと。2005年のコンペで決定後、約11年、着工からも6年の月日を費やしてようやく完成したらしいんだけど、そりゃまあそれ位の年月はかかるでしょうにと思える程に大変な建物だった。
特徴はカテノイドと呼ばれる3次元曲面の構造体で出来ており、写真を見ても分かるようにグニャーッと緩やかな曲面を描きながら全ての空間が作られている。床や壁や柱といった主要な建築の要素の境界が曖昧で、床はそのまませり上がって壁になり、壁が柱の役割をしながら天井に繋がり、そしてそのまま上の階の床になるといった具合に緩やかに変化していく。

それがゆえにとても有機的で生物的な感じがする建物になっていた。いったいどうやってこんな建物作るんだか。と思って調べてみると、トラスウォール工法の写真が出てきて、その圧倒的な密度と質量に目眩がすると共に、現場の人たちの苦労と6年の歳月の理由が垣間見えた気がして涙が出そうになった。殆ど手作りに近い感覚らしい。よくぞ無事に完成させてくれました。

僕らの行った午前中は比較的人も少なくゆったりと楽しめたのは良かった。時間が経つにつれてどんどん人が増えていき、昼過ぎ位からは老若男女、ツアーのような団体客も含め人でごった返していた。
建物は6階立てで中にはカフェやレストラン、ショップや展示室が入っている。ショップはVVGがプロデュースしているショップがメインで、アート、デザイン系の物が多い。

2階の劇場の入り口壁面にはマイケル・リンの壁画が描かれ、正面方向の壁には気泡のような窓が可愛い。ソファや什器、テキスタイルなども凝っており細かく見て廻っても飽きない。

チューブの断面のような部分がテラスとして外に繋がっている。周りは高層ビルが立ち並びここの一画だけ近未来都市のような不思議な雰囲気を放っていた。

イースタンポップミュージック代表「ピコ太郎」

記念写真を撮りたくなる気持ちはとても良く分かる。

日本に帰ってきてから伊東豊雄さんの作品集を見て、そういえば大学の時この設計図だったのか完成予想図だったのかが雑誌か何かに載っていて、凄すぎて一体どういう建物になるのか想像が出来なかったのを思い出した。すっかり忘れていたけど、まさかそれがこんな形で完成していようとは。そしてそれに来れるとは、と感慨深いものがあった。
いろいろな問題で(多分、コストとか工期とか法律の問題で?)こういう建築は日本にはもう作れないらしい。
7月には小池くん主演のデスノートのミュージカルが控えているそうです。小池くんファンも是非。