ヨセミテ国立公園 2日目 Yosemite National Park ~ Day 2 / by SHIMPEI

朝5時起床。

昨晩は暗闇の中到着したため、自分達がどういう場所に居たのか目を覚まして始めて気付く。
周りは大きなテントばかりで、沢山の遊具と、机の上には昨晩の賑わいの形跡である食器類が散乱していた。
熊対策の為、食べ物類は厳重に鉄製のフードロッカーに入れなければいけないのだがそれ以外の物に関しては案外ラフだ。

綺麗に洗って無臭になっているから大丈夫なのかなぁと寝起きのぼんやりした頭で考えながらテントの撤収を行う。

本日の重要なトピックは、とにかく諸々のパーミット(許可証)をとることだ。
(パーミットに関するあれこれも、長くなるので後ほど)
これがとれない事にはかなりの計画変更を余儀なくされる。

具体的にはメインの目的だったハーフドームに登ることができない。
あとオプションで泊まるあてもなくなる。
奥さんには大丈夫、と言ってある。

という訳で何としてもパーミットは取らなければならない。

そんな僕らの切実な想いが通じたせいか、案外あっさりとパーミットをゲットする事が出来た。
何時間も無駄に並ばされることも無かったのにはアメリカ人のホスピタリティの高さを感じた。

左側に写っているのがWilderness Permitというバックパッカー用の許可証。これがあればバックカントリーでのキャンプが可能になる。ハーフドームの登山許可も追加してもらった。超重要な許可証。肌身離さず持っとけと言われた。

 

無事に許可証が取れたことで今後のスケジュールがスッキリと決まったため、その日は近くのMirror Lakeまでトレッキングする事にした。

ヨセミテバレーの東側に位置するMirror Lakeは、その名の通り水の多いこの季節限定で鏡のような湖面が周りの景色を映し出す。最寄りの登山口から往復で約1時間程度のトレッキングだが、時間もあったので湖の周りを一周する少し長めのコースを回ることにした。

向かう先は涼しげな名前だが、途中の道のりはとにかく暑い。日本とは違い湿度が低いのでまとわりつく暑さではないのだが、過ごしやすいを通り越してカラッカラなのだ。

持って来た無印の携帯温湿度計にはハッキリ湿度「Lo」と表示されていた。見たことない表示だったがきっと最高にローって事で間違いないと思う。

ビカビカに輝く太陽の光を浴びて、少し色素の抜けてしまったような森は水分量が少ないせいか、全体の印象としても何だかサラリとしている。日本と同じようなヒバの葉も詰まった重さはなく、髪の毛の様に軽やかだ。

幸いにもミラーレイクまではあっさりたどり着き、日陰で涼みながら、水に映り込む山々を楽しませてもらった。

ノースリーブ、若しくは半裸に短パンのアメリカ人達は見るだけでは飽き足らず、躊躇なく水に入ったり、なんならそのまま川を渡ろうとしていて、その欲望にダイレクトな感じが羨ましくもあったのだけど、彼ら彼女らと比べると遥かに重装備の僕らは色々準備が大変なので、見るだけに留めておいた。

その後、ミラーレイクから先まで歩き、周りをぐるりと一周して元の場所に戻るのだが、こちらの方が予想以上に時間がかかり、体中の水分を搾り取られながら何とかトレイルヘッドまで戻ってきた。

ちょっとそこまで軽めのトレッキングのつもりで選んだ初級コースだったのにこんなに体力を奪われるとは、と明日からが少し不安になるも、これは決定的に時間帯の選択ミスだと考え直し、その日は早めに今夜の宿泊地、ハーフドームビレッジ(旧カリービレッジ)に向かった。

 

ハーフドームビレッジ(旧カリービレッジ)は今回のヨセミテ滞在中に泊まる唯一のちゃんとした宿泊施設。
ちゃんとしたと言っても三角屋根の常設テントの様なもので、通常のホテルなんかとは比べ物にならない位簡素な施設だが、それでも綺麗なベッドもあるし、共同だけどシャワーやトイレだって完備されている。
いったいこれ以上何を望むというのか。

森の中に密集して立つ様はちょっとした村のようで、みんなで野外スクリーンの映画を鑑賞していたりとピースフルな雰囲気に溢れており、1泊しか出来ないことを残念に思った。

夜は注文のシステムを理解しきれなかったため選択を間違えたピザを食べて、明日に備える為に早めに寝床に着いた。

さて明日からいよいよハーフドームに向けて出発する。胸が高鳴って寝れねーな!
という、夢を見た。

うそ。本当は何も覚えていない。

奥さんは随分前から疲れてほとんど言葉を発していない。

明日からが不安だ。